〒997-0033 山形県鶴岡市泉町5番30号
(鶴岡市総合保健福祉センター  併設)

 「第三学区ふるさと文化愛護会」だより
 

 当会は、「鶴岡市内等の郷土史跡や文化財の視察研修調査」を目的に、昭和61年発足し、現在会員28名の高齢者集団ながら、気持ちだけは若く、頑張っております。
 例年、春・夏・秋の三回、現地研修を行っております。
 ここで今年度の秋季研修についてご紹介します。

 10月26日、秋晴れの下、21名の参加者が朝9時、マイクロバスで第三コミセンから出発。一路、第一予定地の金峰神社へ。途中、車中から「推定樹齢四百年の大フジ」(県指定天然記念物)や茶色の屋根の「禁酒の大かめ」を眺める。金峰神社では佐々木宮司から約20分間、「神社の由来と現状」についてお話をいただきました。「修理棟札の解明により、時の領主等による神社本殿の修理された変遷が判る」などのお話しでした。その後、地内の瘞琴碑(えいきんひ=市指定史跡)や中の宮を散策しました。

 次に今回の第二予定地の洞春院へ。ここでも本堂にて住職から約30分間、開山した能勝禅師(楠木正成公の孫)についてなどのお話をいただきました。さらにこの寺は藤沢周平氏の菩提寺となっていて、著書の初版本が全巻寄贈され保管されているということも伺いました。お話しの後、旧楠公館の保管資料や御物を拝観し、説明を聞きました。

 昼食を近くの「知憩軒」でとった後、第三予定地の王祇会館へ。黒川能(国指定重要無形民俗文化財)の行事の一年と王祇祭の概略を大型スクリーンの映像で見学。能装束や能面等も見せていただきました。以前にも見学された方も多数いましたが、来る都度違う角度の雰囲気が伝わってきます。

 第四予定地は隣の春日神社です。黒川能を伝えたとされる後小松天皇第三皇子、小川の宮の陵墓に案内されました。神社拝殿、演能舞台、橋掛かり、楽屋などは五百年の歴史を伝える構造です。

 第五予定地は丸岡城址公園です。丁寧なガイド説明を聞き、在りし日の加藤忠廣公の無念さを思いやりながら散策しました。酒井家入部からちょうど十年後、肥後熊本藩五十四万石が改易され、藩主忠廣公お預かりの仕事がこの地に回ってきたのです。藩祖加藤清正公を弔う清正閣(県指定史跡)と墓碑が隣の天澤寺境内にあり、鎧なども保存されています。本堂において天澤寺住職から約20分間、歴史経過のお話をいただきました。
 参加者一同、一日の研修の収穫に感謝しながら、無事第三コミセンに帰着しました。

(※「ふるさと文化愛護会」は第三学区コミュニティ協議会の特別会員です。)

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※画像1:王祇会館での記念撮影
※画像2:金峰神社で佐々木宮司のお話を聴く